SPORT x ART FESTIVAL 2018 新豊洲オータムフェス

SPORT x ART FESTIVAL 2018
新豊洲オータムフェス

REPORT#017

トークショー 「ボランティアが創る豊洲の未来 ~2年後の夏とその先へ~」

2018年10月27日、10月28日に開催されたSPORT×ART FESTIVAL 2018「新豊洲オータムフェス~頑張る人に、いいエネルギーを。~」。28日(日)には「ボランティアが創る豊洲の未来 ~2年後の夏とその先へ~」と題して、車いすバスケットボール及びアイススレッジホッケーの堀江航選手、パラ陸上競技の佐藤圭太選手、マギーズ東京センター長の秋山正子さん、日本財団ボランティアサポートセンター参与の二宮雅也氏、同事務局長の沢渡一登氏が参加し、それぞれの活動分野の視点からボランティアの意義や未来像についてお話しされました。

戦いの場はボランティアに支えられている

まず初めに、この秋、2020東京大会のボランティア募集がスタートしたことを受けて、ボランティアが今回の大会でどのような活動をするのかを日本財団ボランティアサポートセンターの二宮氏が紹介しました。約11万人という膨大な数のボランティアが世界中から訪れる外国人に向けてどういったおもてなしができるのか、具体的なボランティアの内容をお話しされました。

「英語力がないとボランティアができないわけではありません。もちろん英語が話せるに越したことはありませんが、どんな方にでもできる役割がちゃんとあります。貴重なこの機会に学生さん、子育て中のお母さん、シニア世代の方もぜひ参加してほしいです」

堀江選手、佐藤選手も、世界各地のあらゆる場所でボランティアのありがたさを感じていると言います。「ボランティアの方々を見ていると、いつもやる気があって、こんなこともしてくれるの?っていうくらい気が利く方がいっぱいいて、本当に素晴らしいなと思っています。僕はいつも競技の次にボランティアさんたちの存在が印象的だと感じています」と堀江選手。佐藤選手はボランティアにお国柄を感じるそうです。「イギリスはアットホームで暖かい感じ、リオは陽気で天真爛漫でほどよく適当(笑)。でもその適当な感じがパラリンピックの現場では大切だと思っていて、どうしても賃金が発生して仕事となると全体の雰囲気もまた違ってきちゃうと思うんです。スマホ見たり、選手と記念撮影したり、純粋に大会を楽しみながら参加してもらうのがちょうど良いと思います」。

チャリティ活動は
最大のボランティアである

次に沢渡氏による日本財団ボランティアサポートセンターの活動内容紹介とともに、パラリンピックを2回開催する都市は東京が初めてだということにも触れられました。「長い歴史の中でどういう風に障がい者スポーツが変遷してきたのか、障がい者理解を深める機会になるのでは」と、2020東京大会は注目すべきものであることも述べられました。

続いて、豊洲における先進的な取組事例としてがん患者やその家族などが気軽に訪れて安心して話せる場所として2016年に豊洲に誕生したマギーズ東京の活動紹介、佐藤選手がエンジニアや義肢装具士らと立ち上げた「ギソクの図書館」(新豊洲Brilliaランニングスタジアム内)についての活動紹介が続きます。

「マギーズ東京はたくさんのボランティアの方々に支えられて運営しています。がん患者の病院と自宅の中間にある第二の我が家として活用していただいているのですが、実は豊洲の近隣には、有明にがん研有明病院があり、築地に国立がん研究センターがあるんです。日本の二大がん治療センターの真ん中という位置にマギーズ東京がある。そういった環境の中で、地域の方と協働し、私たちにできることをこの豊洲で考えていきたいと思っています。取り組みの一つとして地域の方と一緒にお花畑を作りました。チャリティ活動は、究極のボランティアであると思います」とマギーズ東京センター長の秋山さん。花が咲き、木のぬくもりを感じるがん患者の“第二の我が家”は豊洲の住民にとってのオアシスでもあるようです。

佐藤選手が立ち上げた「ギソクの図書館」は、マギーズ東京に隣接した「新豊洲Brilliaランニングスタジアム」の中にあります。義足ユーザーにとって、スポーツ用義足は高価なため、気軽に試すことはなかなか難しいもの。通常の義足とは違い、保険が適用されないため費用は80万円と高額です。「ギソクの図書館」は義足ユーザーがスポーツ用義足を気軽に試すことができる施設が作りたいという思いでクラウドファウンディングでお金を集めて作られたそうです。

「今でこそ僕にはサポートしていただけるスポンサー企業がいるのでスポーツ用義足を購入できますが、そういった環境にない方がほとんどだと思います。スポーツ用義足があったからここまで走り続けることができましたし、走りやすいこの義足をつけることで一人でも多くの人に希望を持ってもらえたらと思っているんです」

エンジニア、義肢装具士、スポンサー企業。パラスポーツは多くの力によって支えられているということを教えてくれます。佐藤選手の話を受けて、「パラリンピックの魅力は道具でもある」と堀江選手も共感。「車いすもアイススレッジホッケーのそりも、障がい者スポーツを支える道具のすべてが大切な要素です」と共感の言葉を述べられました。

ボランティアレガシーをどう未来に残すか

「アスリートたちの活躍の裏側にある数えきれない物語を知ること。それは、アスリートを支えるボランティアにとっても大切ですし、モチベーションアップにも繋がるのではないかと思う」と二宮氏。そして、地域づくりや活性化にボランティアの力は欠かせないという想いも伝えられました。

秋山さんも「東京大会をぜひボランティアデビューのきっかけにしてほしい。これを機にぜひボランティアの楽しさや魅力を感じていただければ」と発言。

沢渡氏も「2020東京大会のボランティア活動が一過性のものにならないために、11万人が2020年以降にどんな影響を社会にもたらして活動していくのか。ボランティアレガシーをどう未来に残していくかが東京大会のミッションでもあると思います。ボランティアの11万人が新たなコミュニティを形成し、これからの社会の課題を解決していく。そんな力になればこの東京大会は成功と言えるのではないでしょうか」とそれぞれの方々が意気込みを語りました。

最後には、「選手が活躍するだけでなく、みんなのための東京大会だと思います。ボランティアの方々をはじめ、皆さんの力によって創り上げるものなので、そのあとの社会をもっと良いものにするために東京大会を盛り上げていきましょう」と、佐藤選手ほか登壇者のみなさんがそれぞれにメッセージを送りました。

戦う人、見る人、支える人。東京大会はさまざまな形で誰もが参加できます。選手たちのエネルギーだけでなく、ボランティアのエネルギーが東京を支える力になります。少しでも選手にエネルギーを送りたい。そんな想いを持たれたなら、ぜひボランティアに参加してみてはいかがでしょうか。

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※随時更新していきます。

頑張る人に、いいエネルギーを。